そのダイエット、本当に必要ですか?〜危険なダイエットの健康被害〜

あなたの体重は適正体重ですか?

皆さんはご自身の適正体重をご存知でしょうか。

肥満度を表す指標として国際的に用いられている体格指数「BMI(Body Mass Index)」

BMI=体重(kg)÷[身長(m)×身長(m)]

上記の計算式で求められ、18.5以上25未満 が標準の範囲となります。
BMIが「22」の時の体重が、最も病気になりにくい状態であるとされています。

そして18.5以下が痩せ、25以上は肥満となります。
(※肥満の判定基準は国によって異なります。)

BMI値の標準の範囲で上が体重60kg、下が45kgとします。

どちらも標準の範囲内ですが、体重60kgと聞いてどんな印象を持ちますか?

「そんなもんじゃないの?」
「ちょっと多くない?」

では45kgではどうでしょう?

「理想〜」
「痩せてるよね〜」

など、様々な意見があると思いますが、大事な事が抜けてますよね。

それが、身長です。 

当たり前の事ですが、同じ60kg・45kgでも身長が150cmの人と170cmの人とでは全然体型が違います。

なのに、どうしても体重の数字だけ、先に目がいってしまう…。
そして人と比較して自分が人より多いと、太っていると思ってしまう。

そんな傾向は10代〜30代、特に若い世代に多いなと娘たちやSNSを見ていて感じます。

わたしの娘もどちらかというと痩せているのに、口を開けば「痩せなきゃ〜」と言っています。

その度に、「今は身体が作られる時期だから必要ないよ。」と伝えているのですが…。

友達同士で太った、痩せたと常に言い合っているので、なかなかわたしの言葉は耳に届かないようです。

私も、若い頃はそうでした。

40kg(BMIでは痩せの範囲)でもまだ痩せたいと思っていたし、平気で食事を抜いたりもしていました。

1日1食なんて普通にしていました。
両親は共働きで家に居ない事も多かったので、用意されている食事を食べないという事も思春期からよくしていました。

その時は、それが後々どんな事になるか、など考えた事もありませんでした。

「見た目さえ良ければいい」

そんな考えを持っていました。
健康について深く考えていなかったのです。

そんな事をしていたツケは20代の中頃から出てきました。

ダイエットによる身体の変化

無理なダイエットをすると身体がどんな変化をするかをあげてみましょう。

  • エネルギー不足(疲れやすい)
  • 冷え
  • 肌荒れ
  • ホルモンバランスの乱れ (生理不順・無月経  等)
  • 骨粗鬆症のリスクが上がる
  • 貧血
  • 体力がなくなる
  • 病気になりやすくなる
  • 精神不安定

代表的なものをあげましたが、細かくあげるともっともっとあると思います。

この中で若い頃のわたしが当てはまったものは「全て」です。

特に目立って多かったのが病気になりやすくなるでした。

痩せているので体力がない。

きちんとした食事を摂らないので代謝が悪い。

代謝が悪いので身体も冷える。

体温も低いので免疫力がない。

もう負のループです。

少し疲れが溜まるとすぐに風邪をひいて寝込んでしまう事がとても多く、「あれ?先月も風邪ひいたよね…。」というぐらい間隔をあまり空けずに年に何回も体調を崩していました。

年末のインフルエンザが流行り出す頃には必ずもらってしまい、しかも回復が遅いのです。

これが、痩せすぎて体力や免疫力がなくなっていたせいだと気付くのに、10年ほどかかりました。

子供が産まれ、3食の食事をしっかり摂るようになって体重が40kgから50kgになった頃、風邪をまったくひかなくなりました。

その時に、自分がいかに不健康な日々を送っていたのかを実感しました。

次に悩まされていたのは、ホルモンバランスの乱れです。生理不順である事を、どこかで聞いた「まだ若くて身体が安定していないせい」と勘違いをしていました。

ホルモンバランスが乱れているので、肌荒れも当たり前。

肌荒れに常に悩まされ、スキンケアばかりに目を向け、一向に改善されない肌ケアを必死にしていました。

生理中の吐き気や痛みは当たり前にあるものと思っていました。

症状がまったく無いという人と出会った時は、ビックリした程です。

痩せて不健康だったわたしも、妊娠した事によって「これじゃいけない!」と生活の見直しがはじまります。

赤ちゃんの為に、栄養バランスを考えて食事をする様になりました。

無理なダイエットの影響は赤ちゃんにまで

気をつけて生活していても、第一子の妊娠生活はトラブル続きでした。

多胎妊娠であった為に、大きい病院へ転院し診てもらっていましたが、双子の1人が中期に入り流産してしまったのです。

初期には割とある事だと言われましたが、中期になるのはあんまりないと言われました。

原因を先生に尋ねましたが、「原因はわからないけど、何らかの理由で酸素や栄養が送られなくなってしまったんだと思う。」と言われました。

そんな状態でしたが、正産期ギリギリに差し掛かる頃、無事にもう1人は産まれました。

しかし、低体重でした。

妊娠前に痩せ過ぎている女性は、胎児発育不全や流産や早産をしやすく、低体重児を出産しやすいという研究結果があります。

その事を知った時、無駄なダイエットをしてきた事をものすごく後悔しました。

低体重の何がいけないかと言うと、赤ちゃんが低体重(2500g未満)で生まれると、体の障害や発育・発達の遅れ、将来的にも病気や生活習慣病発症のリスクが高まってしまいます。

もちろん、低体重児全員が当てはまる訳ではありません。

あくまでリスクが高くなるという事です。

しかし、うちの娘は上記の事柄に当てはまり身体の発育は遅れ、循環器に疾患を持ってしまいました。

周りの子達が大きくなっていく中、うちの娘はなかなか大きくなりませんでした。

成長がかなりゆっくりで、成長曲線はいつも平均の枠よりはみ出して下の方でした。

生まれた病院でも一歳を過ぎるまで、成長を診てもらい、近くのかかりつけ医にも成長ホルモンの治療をするか等、色々と相談にものっていただき、支えていただきましたが、子供の身体が未熟であるという事にいつも罪悪感と不安を抱えていました。

子供の頃は、特に悪気もなく「チビ」という言葉を投げかける子もたくさん居て、傷付いているのではないか、どうして身体を大きくしてあげられないのかという事が、いつも悩みの種でした。

高校生になった娘は今も小さいままで、小学生のきょうだいに身長を抜かされてしまいました。

当の本人はあまり気にしていないみたいですが、やはり親のわたしは、若い頃の浅はかな考えや健康意識の低さが、自分の子供にまで及んだ事、後悔しかありません。

10年、20年先の未来の為に

日本の女性は世界的にも痩せの傾向にあると言われています。

痩せは、自分自身だけでなく子供の未来にまで影響する事です。

まずは自分の適正体重を知り、ダイエットが本当に必要であるのかを考える必要があります。

今はネット社会で、なんでも情報が手に入る時代ですが、糖質制限ダイエットやファスティング等、身体に必要な栄養摂取を過剰に制限してしまう様なダイエットを自己流でしてしまうのはとても危険な事だと思います。

妊娠前から極端な食事制限をしていると、いざ妊娠した時に必要な食事量を食べられなくて、赤ちゃんに充分な栄養が送れなくなってしまいます。

BMI値を知り、本当にダイエットが必要なのかどうかを考えるところからはじめましょう。

そして過度なダイエットをするのではなく、食事の見直しをし、栄養バランスのいい食事を心掛け、しっかり動く。

これが一番ではないでしょうか。

正しい知識を持って健康に過ごしましょう。

AUTHOR

雅 미야비 (みやび)

PROFILE

美容系インフルエンサー
1男3女の4児の母。
幼少の頃から美容が大好きで、手作りコスメ〜デパコスまで興味の湧いたものはなんでもトライ。
繰り返す肌荒れに悩んでいた時に、根本から改善しようとインナービューティーに目覚める。
「歳を重ねる毎にキレイに」をモットーに、韓国スキンケアを中心にInstagramで美容情報を発信中。

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